自己破産しても年金は受け取れるのか??

自己破産しても年金は受け取れるのか??

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現在40代で、まさに働き盛りのあなた−。

 

しかし、何らかの不可避な事情や、経済的な理由などから、借金が嵩んで多重債務に陥ったり、債務不履行状態になってしまって、どうしようか悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

 

40代といえば、会社でも管理職として残るか、出向で子会社へ飛ばされたり、肩たたきにあって、自主退社へ追い込まれたり、大きく運命の分岐する年代でもあります。

 

会社だけでなく、家庭においても一般的に、子供が大学へ進学したりして、もっともお金のかかる時期であります。

 

 

このような内でも外でも悩みとストレスの多い年代に、借金でクビが回らなくなった場合には、債務整理の最終手段である自己破産という選択肢を検討するのではないかと思います。

 

 

自己破産して、免責になれば借金は全部チャラになり返済義務を免れます。

 

と、同時に、持ち家や車などの資産は、すべて換価処分されて、債権者に配当されなければなりません。

 

 

そこで、気にかかるのは、定年退職後の老後の生活です。

 

40代でまだ会社で働けるうちは、給料という定収入があるので良いですが、60代で定年退職後は、年金で生活していかなければなりません。

 

自己破産してしまったら、その将来の年金を受給することはできるのでしょうか??

 

また、退職金の見込み額と同じように、年金受給権も資産として差し押さえられるようなことは無いのでしょうか??

 

ここでは、現在40代のあなたが、自己破産した場合に知っておくべきことを、考察していきたいと思います。

 

 

年金受給者でも自己破産はできるのか?

 

年金といえば、公的年金が一般的であり、65歳以上になると受給できる年金を指すことが一般的ですね。

 

40代のあなたも、若い頃から長年、毎月年金保険料を支払ったり、給料から天引きされたりしていることと思います。

 

ここで、ざっくり、3種類の公的年金について説明しておきます。

 

・厚生年金
一般的に、民間企業に勤める会社員(サラリーマンが加入する年金のことです。

 

・国民年金
一般的に、厚生年金に加入しているサラリーマン以外の人々である、自営業者やパート従業員、専業主婦や学生などが加入する年金のことです。

 

・共済年金
一般的に、公務員が加入する年金のことです。公務員に準じる私学共済(私学の教員の共済)などもあります。

 

40代の社会人であるあなたも、この3つの公的年金のいずれかの年金保険料を毎月支払っていると思います。

 

さて、このように20代の若い頃からせっせとコツコツと支払い続けてきた年金ですが、自己破産してしまうと、どうなるのでしょうか??

 

また、年金受給者となってから、自己破産することは可能なのでしょうか??

 

自己破産は、債務超過に陥って苦しんでいる人を救済するための制度です。

 

ですから、その収入の形が、給与であれ、年金であれ、自己破産の申し立てを行うことができますし、手続きを踏んで正当だと認められれば、免責許可決定も下ります。

 

ただし、その場合に、持ち家や自家用車など、20万円の換価価値があると見なされる資産(財産)はすべて破産管財人に差し押さえられて、債権者に配当されます。

 

なので、年金受給者であっても、抜き差しならない借金を抱えてしまって、生活が困窮している場合には、裁判所に自己破産の申し立てをできるだけ早く行ったほうがいいでしょう。

 

 

 

自己破産後でも年金は受給できるのか?

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現在40代で、せっせと毎月年金保険料を支払い続けているあなたには、老後、年金生活者になってから自己破産する場合には、心配事があるでしょう。

 

それは、無事、裁判所に自己破産が認められて、免責許可決定が下りた後でも、年金の受給は可能なのか?ということでしょう。

 

結論から言えば、自己破産した後でも、年金を受給することはできる、ということです。

 

 

このことは、日本国憲法の第25条に定められている、

 

「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」

 

「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」

 

という生存権に立脚した権利の保証ということになります。

 

つまり、年金受給権は法により保証されているわけです。

 

 

老後に、自己破産して免責許可決定が下された後に、得た収入である年金は、新得財産になりますから、そもそも破産の対象外なのです。

 

なので、あなたが老後に自己破産した後であっても、問題なく年金の受給はなされるということで、そこは安心して良いと思います。

 

 

しかし、年金保険料を支払っている段階である40代の現代において、月々の支出が大きくなって、家計が厳しいからといって、年金保険料の支払いを滞納させてしまうと、将来の年金受給額が減額されるケースもあるので、注意してください。

 

 

 

自己破産後の年金差し押さえ

 

老後、年金受給生活者になってから、何らかの仕方がない事由によって自己破産で免責許可決定をもらって、借金をチャラにしたい場合、年金を資産として差し押さえされるのではないか??ということが気になると思います。

 

まず、国民年金や厚生年金などの公的年金においては、法律においてハッキリと、年金の受給権の差押えの禁止が規定されています。

 

これは、国民年金法24条,厚生年金保険法41条に定められています。

 

年金というのは、日々の生活に必要な最低限の費用であると見なされている考え方から保護されているのです。

 

ですから、資産とは見なされません。

 

ただし、年金が振り込まれた銀行の預金口座は、年金の受給権ではなく、預金債権と見なされますので、振込されて口座にはいっているお金自体は、差し押さえが可能になるので、注意が必要でしょう。

 

その場合には、自己破産を申し立てる前に、口座のお金を全部引き出しておくことです。

 

 

そうしなければ、年金が支払われても、裁判所が免責許可決定を下すまでの期間は、口座が凍結されて引き出しもできない状態になってしまいます。

 

 

そして、公的年金は、法律によって守られ、差し押さえが禁止されているので大丈夫ですが、民間の保険会社などの個人年金に加入している人の場合には、資産と見なされて、保険と同じように差し押さえの対象となってしまいます。

 

また、年金の受け取り口座を設けている銀行に借金がある場合には、特に注意が必要です。

 

この場合には、あなたが自己破産の申し立てをした時点で、口座が凍結され、すべての預貯金が差し押さえられてしまいます。

 

年金の受給に使っている口座が凍結されてしまうと、生活費がまったく引き出せなくなって、大問題になります。

 

このようなケースにあなたが該当する場合には、かならず事前に、他の借金のない金融機関の口座等に年金の受給口座を移しておきましょう。

 

 

 

まとめ

以上、現在40代で、ある意味最も人生で大変な時期にいるあなたが、将来年金受給者となった時に、自己破産する場合の注意点などを色々と掘り下げて考察してきました。

 

現在、気を付けなければならない点としては、現在支出が多く大変だからといって、年金保険料の支払いを滞納してしまうと、将来の年金受給額が減少してしまうリスクがある、ということ。

 

また、国民年金や厚生年金、共済年金などの公的年金は、法によって差し押さえの禁止が規定されているので、差し押さえられる心配はない。

 

しかし、民間の個人年金の場合には、資産と見なされて差し押さえの対象になってしまうので、自己破産には注意が必要だということ。

 

とにかく、40代のうちにやることとしては、将来、定年退職後にちゃんと年金が受給できるように、できる限り滞納なく年金保険料を支払い続けることです。

 

そして、止む無い事情で、年金受給生活者になってから自己破産する場合には、事前に、年金の受給口座からお金を引き出しておくこと、借金をしている銀行の口座は凍結されるので、別の金融機関の口座へ、年金の振込口座を変更しておくこと。

 

などが、ポイントとして挙げられます。

 

こうならないことが一番ですが、借金問題で悩んでいるのであれば、この記事を参考にしてみてください。