自己破産しても海外旅行OK?パスポートや渡航期間の制限は?

自己破産しても海外旅行OK?パスポートや渡航期間の制限は?

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アメリカではドナルド・トランプ氏が新大統領となり、ますます世界経済は先行き不透明な状況となり混迷を深めることは必至でしょう。

 

 

トランプ大統領になれば、TPPにはアメリカ合衆国は加わらないことは確実で、日米間の貿易関係も懸念されます。

 

 

そんな状況の中、日本でもますます貧富の格差は拡大し、ごく一部の富める階層や法人を除いて、圧倒的多数の労働者は、賃金も上がらずブラック労働も増える一方で塗炭の苦しみに喘いでいます。

 

 

正社員ではなく、非正規労働者、派遣社員などの比率も高まっており、これらの労働者は基本的に労働力を超低賃金で搾取される使い捨て労働力であり、待遇は酷いものです。

 

 

こういった部分の改善は遅々として進まず、政府も積極的ではありません。

 

 

このために、働いているのに慢性的に生活は苦しく、支払いなどのやり繰りに四苦八苦して、なんとかあちこちから借金をして凌いでいる非正規雇用の労働者も少なくはありません。

 

 

こういった人々は、やがて、借金が積もり積もって債務超過に陥り、月々の返済すら困難で、借金で身動きが取れなくなる借金地獄に陥ってしまいます。

 

 

そうなると、もう自力で債務を返済していくことは不可能になりますから、債務整理でカタをつけるより選択肢は無くなります。

 

 

特に債務整理の中でも、裁判所に免責許可を受けて、実質借金が0になる自己破産をすることが最も現実的な救済手段となる多重債務者も多いわけです。

 

 

自己破産をすると、様々な制限を受けるという噂はよく耳にしますよね。

 

 

色んな噂がありますが、ここでは主に、「自己破産をすると海外旅行ができなくなる」という噂を中心に、その真偽を考察して話を進めていきたいと思います。

 

 

 

自己破産の手続きの違いとは?

自己破産は、債務整理の中でも最終手段と呼ばれる、いわば最後の救済手段です。

 

 

自己破産を申し立てて、破産手続きをして、裁判所に自己破産宣告を受ければ、多くの場合には、免責許可決定が下り、基本すべての借金の返済義務が免除されます。

 

 

つまり、実質借金が0になるという強力な手段が自己破産なのです。

 

 

これは、他の債務整理の方法である、任意整理や個人再生にはない非常に大きなメリットとなっています。

 

 

ですが、その大きなメリットゆえ、人によっては失うものも大きくなるのが自己破産の特徴です。

 

 

その前に、自己破産の種類についてざっくりと説明します。

 

 

自己破産には、大きく分けて2通りがあります。

 

 

同時廃止と管財事件です。

 

 

同時廃止というのは、あなたが自己破産する際に、特に価値のある財産(資産)が何もない場合の破産のやり方です。

 

 

一方、管財事件というのは、持ち家など、あなたが何らかの財産(資産)を所有した状態で自己破産を申し立てる場合に該当します。

 

 

問題となるのは、後者の管財事件です。

 

 

同時廃止の場合には、処分すべき財産を持たないので、手続きも最も簡素で、そのプロセスの期間も短いです。

 

 

だいたい、3か月〜6ヶ月で破産手続きが終結して、「免責不許可事由」が無い限りは、免責許可決定が下りるのが普通です。

 

 

これに比べて、管財事件はかなり複雑になります。

 

 

持家や不動産、保険や金融資産といったまとまった財産(資産)を持ったまま自己破産の申し立てをする場合には、破産管財人が入り、換価処分する財産を差し押さえて没収します。

 

 

そして、それらを換価処分して、債権者への配当に充てるのです。

 

 

このため、手続きも複雑になり、費用も掛かり、期間も長くかかります。

 

 

そして、同時廃止と違って、管財事件の場合には、色々な制限を受けるという噂もあります。

 

 

その中でよく言われる噂の1つが、「自己破産すると、海外旅行に行けなくなるらしい」というものです。

 

 

これは一体どういうことでしょうか??

 

 

 

管財事件において海外旅行が制限されてしまうケースとは!?

この、自己破産すると、海外旅行ができなくなるらしい、という噂はそもそも本当なのでしょうか?

 

 

一部は正しいようです。

 

 

それは、どういうことかと言えば、管財事件で自己破産手続きを進めている期間中に、海外旅行へ出かけることは禁止されているという事実です。

 

 

これは、管財事件の自己破産申立て人が、破産手続きを開始してから、手続きが終結して、免責許可が確定するまでの期間に該当します。

 

 

管財事件の場合、この期間は具体的には、だいたい約半年〜1年間といったところです。

 

 

この期間に無断で海外旅行に行くことは禁じられていますし、破産法によって、1年以下の懲役または5万円以下の罰金という刑罰を食らってしまいます。

 

 

くれぐれも気を付けてください。

 

 

とはいっても、この期間、半年〜1年間という結構長いスパンのためにその間に、どうしても外せない海外の用事というものも入ったりすることも多いでしょう。

 

 

例えば、身内や親しい友人が、海外で結婚式を挙げるからどうしても出席しなくてはならない、とか。

 

 

こういった場合には、特例として、裁判所に事情を説明して許可を受ければ、破産手続き期間中であっても、海外旅行ができるようになります。

 

 

ちなみに、破産者本人ではなくその家族に対しては、破産手続き期間中であっても、何の制約もありませんので、安心してください。

 

 

あと、まことしやかに囁かれている噂の1つで、「自己破産すると、パスポートに自己破産者とわかるような記載がなされる」というものがありますが、これは真っ赤な嘘です。

 

 

自己破産しても、パスポートには自己破産歴の記載などは一切ありません。

 

 

けっこうこういうデタラメな噂が浸透しているので、自分でしっかりしらべて、みだりに噂を信じないようにしましょう。

 

 

 

自己破産後も海外旅行は自由

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次に、自己破産手続きが無事終結して、免責許可決定も問題なく下りて、実質借金が0となり、晴れて借金地獄から解放されたあなた−。

 

 

自己破産後にはどういう生活が待っていて、どのような制約を受けたりデメリットが生じたりするのでしょうか??

 

 

まず、借金がすべて帳消しとなる代わりに、社会的な信用も0に還元します。

 

 

具体的には、銀行はじめ金融機関や、信販会社、クレジットカード会社、消費者金融など正規の貸金業者ならすべて加盟しているすべての信用情報機関において、あなたは金融事故者としてブラックリスト扱いとなります。

 

 

このため、キャッシングや各種のローンはもちろん、クレジットカード作成に至るまで、あらゆる信用取引、借り入れなどの金融取引ができなくなります。

 

 

この期間は、信用情報機関によって異なりますが、最低でも5〜10年間は続きます

 

 

それに加えて、自己破産で免責許可決定を受けて、実質借金を踏み倒した債権者の銀行や消費者金融などでは、半永久的にブラックリスト扱いを受け利用不可になると思ってください。

 

 

ですから、自己破産後は何をするにも基本現金で支払うことになります。

 

 

そして、自己破産後には海外旅行へ行くことの制限を受けるのか?という点に関しては、まったく制限されないという答になります。

 

 

自己破産後であれば、旅行は海外でも国内でも自由にできるようになります。

 

 

また、パスポートの申請や取得に関しては、自己破産後はもちろん、自己破産手続き期間中であっても問題なくできるので安心してください。

 

 

まとめ

以上、自己破産の申し立てをして、破産手続き期間中や、無事免責許可を受けた自己破産後に、海外旅行に行くことは可能なのか?などという点を中心に考察してきました。

 

 

総括すれば、巷の噂は、デタラメなものも多く、必要以上に自己破産をすることに二の足を踏む必要はないこと、正しい知識を身に着けてきましょう、ということです。

 

 

基本的に、債務超過に陥っている人にとって自己破産は、デメリットよりメリットの方が大きいといえます。